ふるさと納税は節税になるのか? ならないのか?

ふるさと納税は、節税になるのか? 給与から天引きされた税金を取り戻せるのか? ふるさと納税と節税について、そして子育てとの関係を考察してみました。

結論から言うと、金銭として取り返すことはできません。金銭的には、ふるさと納税を使うことで約2000円ほど余計に税金を払うことになります。ただし、豪華な返礼品をタダでゲットできます。仕組みが税金を確定申告で取り戻すような感じなので、一見、節税しているように見えますが、まったく節税はしてません

金の流れで解説します。サラリーマンで年収700万だったします。所得税と住民税で年間で約70万円ほど給与から天引きされます。ふるさと納税制度で、◯◯市に8万円の寄付をしたとします。この時点で、天引きされた70万と寄付した8万で合計78万を税金として支払ったことになります。3月に確定申告をします。8万から2000円を引かれて78000円が払い戻しされます。つまり、最終的に払った税金は70万+2000円になります。ふるさと納税をしない場合は必要なかった2000円が余計に増えていることになります。節税になっていません。増税になっています。

では、何が得なのかといえば、ふるさと納税で寄付をした◯◯市から寄付金の3割相当(2016年以前はもっと還元率がよかった)の返礼品が無料で届きます。先の例では8万寄付したのだから2.4万相当の豪華なお肉かもしれません。

というわけで、税金は2000円余計に払うことになる。ただし、2.4万円の特産物がもらえる。ということです。

節税という点だけだと得してませんが、豪華なものが2000円でゲットできるという意味では得してます。また、応援したい◯◯市へ寄付することで◯◯市の財政が潤います。その分、自分の住んでいる市の税収が減ります。我が子の子育て環境は、自分の住んでいる市の税金で賄われているので、ふるさと納税をして、自分の市の税金が減ると我が子の子育て環境も悪くなると言えるのかもしれません。

なお、簡単に気をつける点を話すと、オトクに寄付できる上限は年収によって変わります。700万円なら8万円くらいですが、1000万以上の年収がある場合はもっと寄付できます。寄付金が増えれば、返礼品は寄付金の3割相当の品なのでより豪華なものがもらえます。

また、確定申告をしないでも大丈夫な制度が始まっています。ワンストップ特例と言います。我が家は、医療控除等で確定申告をして節税しているので、ワンストップ特例は利用できません。

ふるさと納税で所得税や住民税が返金されたことで、特別徴収税額明細で見ると住民税が安くなっています。保育園の保育料は住民税の所得割から計算するので、この明細で見ると、保育料が安くなると思ってしまいます。でも、ふるさと納税を利用したことで減った税額はカウントしないで保育料は決めるというルールになっているので保育料も安くなりません。なお、住宅ローン減税で安くなった分も保育料の算出では無視されます。


保育料を下げるには、イデコをやって社会保険の控除額を増やす、確定申告で医療控除(出産費用も出せるので忘れずに)、もし火事などの災害や泥棒被害にあったら雑損控除を出して、納税額を下げるとよいでしょう。特にイデコはおすすめです。



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